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こんにちは、はじめまして。マロンといいます。 ちょうど10年ぐらい前でしょうか…ドラゴンボールの悟飯ちゃんに再熱して、サイトを開設していたものです。サイトの方は、5年前に私生活が慌ただしくなったことを機に閉鎖し、今は倉庫として放置しています。 今更ながらに、悟飯ちゃん愛が再熱してきまして…それでも私生活が慌ただしいことには変わりないので、長続きするかもわかりませんが、しばらくの間、ネット世界の片隅でわーわー騒いでいたいと思います。
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現実逃避ひゃっほー!


こんばんは、マロンです。ちょいっと今週いろいろ危ないので、先に書きあげてるものだけでも投下^q^q^

連作続きですー。
このお題もよく考えたら、汎用性高いんだよなー。扱いにくい台詞ばっか残っていくぜwwww










「おとうさん…一緒に寝てくれませんか」

そうせがむ我が子の髪を優しく撫でながら、久しぶりに日付が変わる前にベッドに入った。
子どもは嬉しげに、修学旅行でのいろいろを話始めた。
俺はただ相槌をうちながら、その柔らかな髪を撫でつづけていた。
子どもにしては珍しく、マシンガントークを発揮していたが…時間が時間ということもあるのだろう。
次第に、ペースダウン。声の調子も落ちていく。

「また明日続きは話せばいい」
「…はーい」

とろとろ半分眠りにおちていた子どもは、ようやく寝ることを承諾したようだ。
とけそうな返事をしながら、頬をすりつけてくる動作はまるで小動物だった、

「お…とう、さん。寂しいときは――、一緒に寝ると、安心するんです」
「そうか…」

寂しい、か。
それはどういう感情をいうのかな、キュウ。
もう夢の世界へ旅立った愛し子の額に柔らかなキスを送りながら、俺は小さく自問を零していた。



『――おれは、どうしたらいい』

画面から送られる記号。
それはあまりにも陳腐な劇を生み出していた。

『…さあな。俺には何ともいえない――だが、お前が望むのならば、くれてやらないことも、ない』

あの子どもを壊し始めてわずか二日。
もう、耐えれなくなったのか。
縋るように伸びる、手。

なんと滑稽なことか。
ここで他の手をとることこそが、あの子の崩壊を加速させるというのに。
そのことにすら気づけない愚かな、愚かなガキ。

必死に留まったあの子どもは報われないな、ほんとに。
だが人とはそんなものさ。
結局自分からしか物事をみることなんざできない。
自分が傷つけば、辛い。だから、助けて欲しい。
それは決して悪ではないだろう。

――人の本質なんてそんなものさ

そういったとき、アイツはなんといったか。
もはや思い出せない。
ただアイツのことだ。
どうでもよさげに応えた、に違いない。

『…はっ、いつもと、立場逆転、だな』
『――お前が縋るというのも、あっていいだろう』

ああ。16年前のアイツならば、こうも簡単に縋るなど言葉にしていただろうか。

すっと、傍においていたリモコンを手に取る。
これは永久保存で録画しておいてやろう。
くつくつ抑えきれない笑みを浮かべながら、もうすぐ来るであろう子どもにこれをみせたらどうなるか…悦に入る。

…時間は、まだあるな。
その楽しみはとっておくことにして、少しトキを巻き戻す。

『ツフル先生、来週の授業調整の件ですが…』
『ああ、こちらに調整した結果を表にしたものを打ち出しておきました』
『わー、相変わらず仕事早いですね…なんだかいつもすみません。おっしゃってくだされば僕も手伝ったのに』
『いいんですよ。こういう性分なので』

適当なところでとめれば、みたこともないような、つくった笑みを貼り付けて対応しているアイツ。
それをつくりだしているのは、紛れもなく、この人なのだろう。
ぽやぽやとした雰囲気をまとう一人のセンセー。
いわゆる“しあわせ”の具現化とでもいうのだろうか。

人並みの人生を歩み、人並みの苦労をし、人並みの幸せを手中に収めた人。
ざっと履歴をみれば、輝かしい学歴だ。
家族構成は家族構成で、両親、弟、妻、娘…あたかも過不足ない幸せを享受しているといえるだろう。
事実、愛妻家で、愛娘家で有名な先生は、ことあるごとに幸せそうに家族のことを語るという。

「叶わぬ恋、ねえ……」

なんと似合わないフレーズだろうか。だからこそおもしろいと思う。
だが同時に、その安定を必死に守ろうとするオトナタチがとてもツマラナイ。

「やはり、気に食わない、なあ…」

不安定を安定へと昇華している存在。
吐き出せないものを、共有することで、無理に安定を創り出している二人。
特にその片割れは、すべてを手に入れることのできる立場でありながら、その安穏に胡坐をかいている。

だから、一番大事なモノをとり落とすのさ。

「…しつれいします」

さあ。はじめよう。
いまだ、家族という微かな光に縋る子どもに。
最終通告をつきつけよう。

「為にならない抵抗はやめたほうが利口だぞ」
「……クロウ先生?」

渡した質問用紙の束を抱えてそこに立つ子どもは不思議そうにただ見上げる、だけだ。
透き通ったグリーンアイは、すでに一つひとつの感情をどこかへ忘れ去っていっているのか。
もはや、透明ともいえる、何も映し出さない、ガラス玉。
どんなキレイゴトをならべようとも、ココロに掬う闇はそう簡単には消えやしないものだ。

だからこそ、すべてキレイゴトを取り払った綺麗な瞳。俺はそれをただ、みたい。






~~~
「為にならない抵抗はやめたほうが利口だぞ」Fortune Fate

そろそろスクサイドはクライマックスー。いい加減まとめなくちゃと思いつつ、まとめるの苦手なんで、もう少し待ってください^q^q^
一応完結後、サイトに収録予定です…!あと、予定としては6話ぐらい…ってまだ折り返しだったのね^q^q^気付けば、連作といいつつも、通常長編とそこまで変わらん分量になりつつあるという、ね!^q^q^

それにしても…
クロウ→ツフル前提のクロウに超化スクをからませるのが楽しすぎてどうしたらいいですか^q^q^ほんとクロウが不器用すぎて…こういう不器用キャラ大好きなんだなと思う今日この頃。


次はなりちゃほぼそのまんま…(というかあと2話ぐらいはなりちゃそのまんま^q^)予定なんで、なるべく早くまとめたいほーぷ^q^
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