こんにちは、はじめまして。マロンといいます。
ちょうど10年ぐらい前でしょうか…ドラゴンボールの悟飯ちゃんに再熱して、サイトを開設していたものです。サイトの方は、5年前に私生活が慌ただしくなったことを機に閉鎖し、今は倉庫として放置しています。
今更ながらに、悟飯ちゃん愛が再熱してきまして…それでも私生活が慌ただしいことには変わりないので、長続きするかもわかりませんが、しばらくの間、ネット世界の片隅でわーわー騒いでいたいと思います。
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連続投稿×2なんだぜ…!
今度は王宮ターン。
ⅩⅡ-②です。
裏題は「悟天王子出奔の真相」です!←
今度は王宮ターン。
ⅩⅡ-②です。
裏題は「悟天王子出奔の真相」です!←
「…ティ」
本人は気づいているのだろうか。
すでに、その呼び名を何回言ったのか。
あの夜から、なぜかずっと持っていた赤い靴。
それをみつめ、呟く王子。
スクとティ…ティメが、二人で森へ出かけたのと入れ違いになるかのように悟天王子は帰ってきた。
一年ぶりの帰還に、俺も嬉しい気持ちが湧き上がってきて…すぐにスクにも報せてやろうと馬屋に行けば、悟天王子本人に止められた。
スクを除いた王族で、話をしたいことがある、と。
そして、悟天王子がもたらしたという情報、計画をきいた。
おそらく、数日で反乱が起こるであろうこと。
それは、サイヤ国の中でも過激派の一団…フリーザ軍が行っているということ。
その反乱を、サイヤ国の王とオレンジスター、パオズの王となる悟飯王が共闘して収めることで、世界に戦争の終息を見せ付けようということ。
悟飯王子…いや、王を一人だけサイヤ国に連れて行くという案は一見、無謀すぎるようにも思えた。
だが、望みがまったくないわけでも…なかった。
『もし…もしも、だよ。最悪の場合…にいちゃんの命の保障はない…んだ』
そりゃあ、俺だってにいちゃん大好きだからさ、危ない目あってほしくないし…。
いろいろ考えたんだよ?
でもさ、なんとなく…その、ツパ王とにいちゃん、気が合いそうだなってのもあるんだよねぇ。
自分でもうまく説明できないのだといいながら、直感を告げる悟天王子。
『僕は悟天の案に賛成だよ』
『…にいちゃん』
『僕も、一度だけ…ツパ王のこと、みかけたことがあるんだ。きっと彼は気づかなかっただろうけどね』
あの真っ直ぐな空色の瞳は…聡明な光だと僕は感じた。
だから、僕は彼を信じたい。
…信じるっていうのは、こちらが信じて初めて成り立つことだから、ね。
そういいきる、悟飯王。
『ま、二人の直感は外れたためしがねぇもんな』
いっちょやってみっか。
と豪快に笑う、悟空さん。
どこまでも穏やかな心をもった国のあり方がここにはあった。
ああ、この国に仕えることがよかったと、心から思った。
『で。にいちゃんには俺とトランクスくんが一緒にいくとして…もひとつね、俺に考えがあるんだ』
『ティ…いや、ティメのことか?』
『うん』
もうひとつ、悟天王子がもちかえった情報があった。
それは、ティと名乗った王女が、ほんとうはティメという王族直属の護衛団の長であるということだった。
護衛団長ともなれば、その腕は確かなのだろう。
普通に考えれば、それこそ王子暗殺を企んでいたのではないかと疑わずにはいられないところなのだが…。
今なんて、まさしく二人きりなわけで…これで暗殺沙汰が起こったとすれば、パオズは世界から笑われるだろう。
今すぐにでも、スクのところへ護衛を迎えにいかせるべきと冷静な思考が判断を下す。
しかし、ティメが遣わされたあまりにも私情が入りすぎている理由をきけば、一気に肩から力が抜けた。
まあ、いわれて「あ、やっぱり」と思わないところもなかったというのが、全員の意見だったのだが。
そもそも、冷静な思考とは別の部分が、ティが、ティメがスクに危害を加えるということはありえないと訴えていた。
…たった、一言二言しか言葉は交わしていないことを考えれば、不思議なくらいに、俺は彼に信頼をおけた。
『トランクスくんの話じゃあ、ツパ王はティメさんにかなり信頼おいてるっていうし。だから…きっと、ティメさんのとりなしがあると話もスムーズに進めやすいと思うんだ』
ティメという存在に思いを馳せていれば、思考に重なるように告げられる悟天王子の言葉。
『もちろん、人質としての価値もあるから…いっちばーん、無難な線をいくなら…取引の材料にするのがベストではあると思うんだけどね』
悟天王子の言葉は正論だと頷く自分がいる。
その一方で、もっといい方法があるんじゃないかと呟いている自分も、いる。
口を開くべきか迷った瞬間を縫うように、眉を潜めた悟飯王子がゆっくり言葉を紡いだ。
『僕としても、ティメくんにはついてきて欲しい…人質としてではなく、信頼おける相手として』
『いや、うん、それはそうなんだけど…』
悟天王子がいいたいことは、きっと悟飯王にもわかっているのだろう。
もしものとき…ティメを人質にしておいたら、ティメを交換条件に出すことだってできるわけだ。
ティメを命綱にしておくことで、リスクを減らせるのならば…一国の主として人質として置いておくことは当然の選択なのだから。
『俺が言いたいのは…安全とかそういうことだけじゃなくて…俺さ、知りたいんだ』
でも、悟天王子はそういう表面上のことだけじゃないのだと、いう。
『知りたい…?』
『うん…俺たちはずっと違う国だからってお互い牽制してきた。でも、鎖国状態がようやく解除されて、今じゃ人の行き来も自由だ。その中で、俺はサイヤ国で友達ができた。そして、にいちゃんは…ビーデルの姉ちゃんと結婚した。スクさんも…ティメさんと婚姻しようとしてる』
ほんとうの平和って何か、って。
きっと二人の行動から…何か見えるんじゃないかなって。
『悟天…』
『俺さあ、反乱の情報を持ち帰るのと一緒に…スクさんの婚約相手、みたいってのがあったんだ。だってさ、トランクスくんの話じゃ、男だっていうし…にいちゃんに続いてスクさんまで結婚とか、正直受け入れがたかったし…』
『スクがティメくんの正体に気づいてるかはわからないけども…二人の仲はいいよ』
『うん、それはなんとなくわかったよ。でも、実の話をいうとね、俺…にいちゃんの結婚だってもともと反対だったんだよ?俺、にいちゃんのこと…大好きだもん。他国の女性と結婚だなんて…たとえビーデルの姉ちゃんでも、嫌だったんだ。だから、俺、逃げたんだ。この国に居たくなかった』
『そう…だったのか』
『だけど、そういう問題じゃないんだなあって、なんとなくわかってきたんだ』
今でも、にいちゃんのお嫁さんになりたいって気持ちは変わんないけど。
他国だから云々って気持ちはもうないよ。
と照れくさそうに笑う、悟天王子に悟飯王は、少し思案に暮れて…でも、笑った。
『ありがとう、悟天』
悟飯王の微笑みに、悟天王子は小さく頷いた。
『あの二人は、多分…もう国がどうとか考えてないと思うんだよねぇ。だから俺、あえて二人には何もいわないでいたいって思うんだ。そしたらどういう行動とるか…試してるみたいで悪いなって思うけど。こういう逆境にあっても…二人が変わらないんだったら、きっとそれが答えだと思う』
そうして、二人がみせてくれたものは、俺たちの予想すら上回った。
まさか、あのスクが自らティメの身代わりに…姫の格好をすると言い出すとは思わなかった。
ティメも…逃げられる機会を与えられながらも、決して逃げるそぶりをみせなかった。
この冷たい牢屋の中にいながらも…。
スクはただ残された紅い靴を抱いて、名を呼び続けている。
きっと、ほんとうは俺に“ティメ”のことを訊きたいのだろう。
スクはティがティメという護衛団の長であることすら、知らない。
スクにとって、ティメはティとしてしか知らないんだ。
それでも、きっと…「本人に訊くからいい」というのだろう。
(…みんな、無事に帰ってきてくれよ)
そう、心から願わずにはいられなかった。
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書いても書いても終わらない~♪を久々に体験しました。笑
私は悟天に夢見すぎだと思うんだ。
でも、こういう悟天が好きだから仕方ないと思うんだ。
次はいよいよパパンツターン…になるはず。
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