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こんにちは、はじめまして。マロンといいます。 ちょうど10年ぐらい前でしょうか…ドラゴンボールの悟飯ちゃんに再熱して、サイトを開設していたものです。サイトの方は、5年前に私生活が慌ただしくなったことを機に閉鎖し、今は倉庫として放置しています。 今更ながらに、悟飯ちゃん愛が再熱してきまして…それでも私生活が慌ただしいことには変わりないので、長続きするかもわかりませんが、しばらくの間、ネット世界の片隅でわーわー騒いでいたいと思います。
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ずっと前に滾って携帯日記のほうに投下してたやつの続編です。

こんばんは、マロンです。
基本まとめるのが苦手なので…あ、ある程度このネタはそろいしだい、まとめれたらと思ってます。


あ。ティア(ティメ子)とスー(スク子)というにょたがでてくるので注意!ティメスー、スクティア基本です。





「さすがにそれはない」
「ほんとにそれはない」

綺麗にはもった少女たちの声と、冷ややかな視線。
それを一心にうけた男は、にやり、笑ってみせた。

「俺に任せとけって」

その台詞そのものはすごく頼りがいのあるもの…なんだろうけど。
いかんせん、その格好でそれはないと僕でさえ、思う。

つい先日、「これが勇者の恰好だけんね」と渡された腰巻一丁でうろちょろするはめになった大馬鹿は、今度はなんでか…目にも眩しい深紅のドレスに若干ウェーブかかった長髪の鬘をまとっているのです。
…勇者の定義について考えさせられる格好だよね、ほんと。
でもまあ、コイツらしいっちゃー、コイツらしいわけですが。


なぜ、こんなことになったのか。
話は数時間前にのぼる。
今日も今日とて旅の途中。
とある街の酒場で耳にした情報は、どうやら次の僕たちの目的地に大きく関わるものであったようだ。
一見、とても華やかにもみえる街。
だが、そういう街は一歩踏み出す道を間違えれば、途端、甘すぎる匂いが充満する通りに出てしまう。

いわゆる、歓楽街。
モンスターは早々でてきやしないが、代わりにそんなものよりも余程やっかいなものがうようよしているのがこの街だ。
だが、強敵であればあるほど、レベルがあがるように、面倒なミッションであればあるほど得られる情報も大きなものになる。

「やっぱり、ここの地主が怪しいみたいだな」
「うん、地図からみても、ここの屋敷の地下から協会に続く道があるとみて間違いない。おそらく、この街での稼ぎを横流ししてるんだと思う」
「その見返りに、街の保護をしてもらってるってやつだろうな」

宿のテーブルに広げた地図。
これまでのモンスターとの遭遇しやすかった地域とほとんどしなかった地域に線を引けば、それはわかりやすい線路をつむぎだした。
モンスターから隔離された街。
こんなシールドを張れるのは、協会の人間だけだ。
それはすなわち、協会とのつながりを示している。

「…屋敷に忍び込むのが手っ取り早そうだな」
「だね」
「だったら、良い方法があるわよ」

ぱちんとペンに蓋をするのにあわせるように、重なる少女の声。
地図とにらめっこしていた顔をあげれば、そこにはいつものような戦闘服ではなく、いわゆる町娘風の恰好をした少女が二人。

「いつもの袴もいいけど、ロングスカートも可愛いな、スー」
「私が選んだんだから、似合うの当たり前でしょう」

ついさっきまで、真剣そのものだったはずの馬鹿の顔は、今じゃ目も当てられないぐらい崩れてて。
まあ、そういう反応は予想通りっていえば予想通りなんだけどね。
いつものやりとりを始めた二人に、結局僕はいいたいことを言い損ねてしまうのもいつものこと。

「…スクもちゃんといえばいいのに」
「え、と」

少し赤くなっている少女は、それでも、僕に小さく抗議。
うん、わかってるんだけど。わかってはいるんだけど。
あの馬鹿みたいに、ストレートに表現するのは、どうにも苦手だ。

「ところで、良い方法って、なに?」

結局は、僕は無難なことしかいえないんだ。




「街をぐるって回ってきたんだけど、何度かいかにもな男に声かけられた」
「な、」
「大丈夫、ちゃんと情報聞き出すだけ聞き出して、あとは丁重に対処させてもらったわ」
「ティアが全部相手するから、僕は何もしゃべれなかったし…」
「あんな下種とスーが話す必要はない」

大体情報収集するときは、男女でわかれるのが暗黙の了解になっていた。
特にこういう歓楽街では…男女が一緒に歩いているよりも、別れた方が圧倒的に情報が集めやすい。
目的がわかりやすいからだろう。
まあ、場所によっては、いかにもカップルな雰囲気を出してた方が…動きやすいところもあるんだけどね。

それはさておき。

「そのいかにもな男はなんて?」
「すごくいい商売があるって教えてくれたわ」

本当は、スーだけじゃなく、ティアだってそんな下種と話す必要ないんだっていう言葉は喉でひっかかって出てはこなかった。
何もしゃべれなくなった僕に代わり、すっと言葉をついでくれるティメ。
…空気読めないようで、こういうとき、ほんとに助かる。
わかってやってるのかどうかは知らないけど。

「例の地主さん。毎晩女の子とっかえひっかえしてるみたい」
「これまた、わかりやすい悪代官だな」
「しかも、毎晩選りすぐりの女の子三人も呼び出して、そこから気分にあわせて一人選別するみたいよ」

その一人に選ばれたら、すっごく素敵な宝石がいただけるんだって。
嘲笑ともいえる笑みを口元に浮かべつつ、さらりと語る少女は、だいぶ怒っている。
眼をみれば、わかる。ティアはこういう女の子を軽く扱うことに対し、とても敏感だ。
スーのことを考えれば、尚更なのだろう。
だからこそ。続く言葉も、嫌でも、わかってしまう。

「だから…その三人にティアがあえて選ばれてみるってこと?」
「スク…」

思ってた以上に、つっけんどんなトーンで言葉が出てしまい、自分でも驚く。

「ええ…でも、大丈夫。情報聞くだけきいたら、さっさと潰しちゃうから」
「でも…」

僕の声に、少しだけ、表情を和らげる、ティア。
僕は何一つ本音を語れていないのに。

「スクが心配してくれるの、嬉しい」

それでも、ほんの少し出てしまった僕の怒りに、少女は嬉しそうに笑ってくれるんだ。

「だったら…僕も行く」
「だめ」
「なんで!」

また、何もいえなくなった僕の代わりに、声を荒げるもう一人の少女。

「…この街はね、人を商品としてしかみてない街なんだってことだけわかった。そんなとこに、ティア一人はいかせられないよ」
「スーの気持ちも嬉しい。だけど、私が嫌なの」
「僕だって嫌だよ!」

ティアに何かあったら、嫌だ…。
震える拳で、必死に訴える少女。
困ったように微笑む少女は、決してこの子の願いをきくことはないだろう。

「まあまあ、落ちつけって。三人とも」

どうするべきか。
一つの解決の糸口はみえている。
だが、その糸をたどり寄せるには、大きなリスクが、ある。
袋小路に入り掛けていた僕たちの思考に、ぽとんと一つの石が投げられた。

「そのエロじじぃのとこに、誰かが乗り込むのが確かにこのミッションをクリアするには必要だと俺も思う。だけど、ティアにいかせるのは、スクもスーも嫌なわけで。俺としては、スクとスーが嫌がることはしたくねぇ。だからといって、もちろん、スーにいかせるなんて選択肢はねぇ。そんなことするぐらいだったら、俺が屋敷をぶっ潰してくる」
「ティメ…」

さらりととんでもないことをいってのける、ティメ。
だが、ほんとうにコイツならやりかねない。
といえども、それじゃあ一体どうするというのだ。

「じゃあ、どうするっていうの?勇者さん」

そんなみんなの疑問を代表したように、挑発的に言い放つティア。

「俺が行く」

そこに提示されたのは、あまりにも自信に満ち溢れたものだった。

「はあぁ?!」

一呼吸おいて、部屋を覆うすっとんきょうな声があがったのはいうまでもない。


~~~
イメージはFFⅦのあのイベントです笑。
まあ、ぶっちゃけティメに女装させたかっただけともいう。どれだけ拙宅のティメは女装してるんだww
あとはスーを溺愛してるティメティアと、ティアへの好意を表にだせないスクを書きたかった。
スクがじれったくて仕方ないけど、16歳の男の子って普通そんな簡単に好意を表に出せない気がする^q^q^
あれ、ティメは別格なんだと思うよ^q^q^q^ここまでストレートに出せる高校生男児がどれぐらいいるものだろうか^q^q^でもそこがティメのうざさであり、魅力だと思うよ^q^q^

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